黒の縮緬に松と波の文様を描いた
人間用の留袖から
緋扇亭さまに仕立てていただいた一着です。

きものの銘「松嶋」は
意匠化された松が
銀杏の葉のようにも見えることから
銀杏の紋をかつて使っていた
とある歌舞伎役者の屋号にちなんで
命名しました。



芸者の「出の衣裳」を意識して作った着物なので
上のようなコーディネート
(2005年撮影。こちらに他の画像があります)
が王道ですが
今年はちょっと変えてみました。


お正月ということで
金地の帯を選びました。
「鳥獣戯画」の、
兎と蛙のお相撲の場面が
織りだされています。
柄が引き立つお太鼓結びにしました。

帯留も帯の柄とおなじく
鳥獣戯画です。
象牙色のヴィンテージセッティングを土俵に見立て
金属パーツの兎と蛙を載せました。
陽炎座製です。






上半身が黒一色なので、
小物は派手に赤と金で揃えました。
縮緬の半襟には桜の刺繍がしてあります。
冬狐堂さまの長襦袢です。

ややくすんだ赤地の上に金色の麻の葉の帯揚は、
あわせやすいのでよく使うアイテム。
2005年版のコーディネートでも同じものをつけています。
結び方も外に見せている面積も違うので
ずいぶん印象が違って見えると思います。
小物遊びの面白いところですね。

帯締の打紐も金糸が編みこまれたものを選びました。

紋は陽炎座の「夕波うさぎ」ですが
2005年の画像のものとは細部が異なります。




髪飾りも赤色。
レトロな珊瑚風の樹脂パーツを
コームタイプの髪飾りに作ったものです。
存在感のある品なのでシンプルに単品でつけました。





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